2018/09/27 22:38
食べること=身体=心
日本で手に入らない物は無いと言われるほど私たちの日常はとても便利な世の中になり、食べものは形や様子を変え、食卓に並ぶものも多様性に富み、それと同時に誰かのために手間をかけて「作る」という人の姿がキッチンから消えつつある印象があります。
消費社会はスピードが問われる時代ですから、時間の節約、利益の追求が常に求められ、手間を省こうとする結果、個人に代わって社会が便利なものをたくさん生み出し、私たちはそれを当たり前のように利用するようになっています。
便利なものは「めんどくさい」ことを解決してくれる良い手段だと思われがちですが、それを選択した時に何か大切なことを同時に無くしているのかもしれません。
私たちの身体は「食べ物」から作られ、維持されています。
そして身体は心と密接な関係性を持っています。
健康な心を維持するためにも食べるものに意識を払い、食べるものの向こう側に立つ料理してくれた人、運んでくれた人、生産者、自然など関係する多くの人や事柄にさらに意識を向けることが大切だと考えています。
極端に言ってしまえば、自分の身体が便利なもので作られようとするのか、手間をかけて自ら作っていこうとするのかを自由に選択できます。
食べるものの質を考えることは、健康な身体や心をケアしていくことにつながり、本来、食べるものの安全性とは人の目や手をかけたもの、「便利さ」とは反対側に存在していると考えています。